緑茶のエピガロカテキンガレートはエイズウイルスの感染と発症を防ぐ

治療薬として有望なクロロキン等より「緑茶に含まれるエピガロカテキンガレートのほうが新型コロナウイルスへの抗ウイルス作用がはるかに高い」ことが公開された論文で判明。そして思う日本人の日常食のすごさ
 

緑茶は HIV を寄せ付けない作用を持つ可能性がある

Green tea could keep HIV at bay
University of Sheffield News 2007/03/28

英シェフィールド大学と米テキサス州のベイラー医科大学が発表した研究によると、緑茶を飲むことは HIV / AIDS との闘いに役立つ可能性がある。

研究者たちは緑茶に含まれる「エピガロカテキンガレート(EGCG)」と呼ばれる成分が、HIV が免疫系細胞に最初に結合することを妨げることを発見した。エピガロカテキンガレートが免疫系細胞に結合すると、HIV が定着する余地がなくなるのだ。

またも緑茶のエピガロカテキンガレートが出てきたわけですが、非常に注目すべきは、エピガロカテキンガレートを摂取すると、

> HIV が免疫系細胞に最初に結合することを妨げる

という部分です。

新型コロナウイルスが「 HIV と似ているタンパク質構造を 4カ所持っている」ことは解析から判明していますが(ブログ過去記事)、感染方法が、 HIV と似ている部分があるということは、エピガロカテキンガレートは、新型コロナウイルスの感染予防にも「別の意味で効果がある」のかもしれない示唆を感じます。

しかし、すでに感染した人たちがたくさんいるかもしれない現状では、

「感染の抑制だけじゃなあ」

と、「チッ」とか言っていたのですが、もう少し調べますと、何と……。

セイヤ!ソイヤ!(それはいいから)

以下のような論文を見つけたのでした。

> HIVの逆転写の段階を阻害

とありますが、この「逆転写」というのは、きちんとした医学的説明ではないですが、大ざっぱには、「ウイルスが増殖する際の反応」でありまして、つまり、

「ウイルスの逆転写を阻害できれば、そのウイルスは細胞内で増殖できない」

といえると思われるのです。

先ほどの論文の結論には以下のようにあります。

調査結果に基づくと、エピガロカテキンガレートは、主にアロステリック(※ タンパク質の機能が他の化合物によって調節されること)的な逆転写酵素の阻害剤として作用するが、現在、抗 HIV 薬として承認されている NNRTI (※ 非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤)結合ポケットとは異なるメカニズムを備えているようだ。

したがって、エピガロカテキンガレートは、天然の植物に由来する、追加または補助的な抗 HIV 薬としての使用に適した候補になり得る。 PubMed

これは 2011年の論文ですが、その時点では、緑茶の成分であるエピガロカテキンガレートは、実際に治療に使われている抗 HIV 薬と、結果として、同じような逆転写の阻害作用を持つようです。

ただ、先ほどご紹介した研究は、研究室の試験管内での実験ですので、「人間が口から飲む場合の効果とは一致しない可能性がある」ことには注意したいところです。

飲んだだけでは、試験管での実験ほどの効果が出るのかどうかわからないということですね。

それでも、先ほどリンクしましたエピガロカテキンガレートに関してのインドでの研究にありましたように、緑茶を飲むことに意味がない」ということはおそらくないようには思います。

あとは、以下のような報道もありました。ドイツの大学での研究です。

緑茶成分は、性交渉時のHIV感染を抑制する 独研究
AFP 2009/05/20

緑茶に含まれている化学成分が、性交渉時のHIVへの感染を防ぐ手助けをしてくれる。ドイツ・ハイデルベルク大学の研究チームがこのような研究結果を発表した

研究チームは、「エピガロカテキンガレート(EGCG)」と呼ばれる植物タンニンである緑茶ポリフェノールが、性交渉中にウイルスを媒介する精液中のタンパク質を中和する能力があることを発見した。

世界のHIV感染者3300万人のうち大半が、異性間性交渉によるものであり、感染の96%は貧しい途上国で発生している。研究チームは、性交時にEGCGを配合した膣クリームを使用することで、安価かつ簡単にHIV感染を防ぐことができると指摘している。 AFP

このように、「エピガロカテキンガレートを配合したクリームを使用することで、HIV感染を防ぐことができる」とあるように、エピガロカテキンガレートの抗 HIV 能力はかなり高いように感じます。